シーシャの開業資金はいくら?細かく分けて金額を解説
自らシーシャの研究をしつつ、魅力を伝えることができるのが開業のメリットです。
またシーシャはフレーバーを楽しむだけでなく、人とのつながりを築き、家庭や職場以外のサードプレイスが作れる側面もあります。
忙しない現代の中で、シーシャでリラックスできる場を作りたいとの需要があるのも当然です。
しかしそこで大きな壁となるのが、開業資金や運転資金などの金銭面です。
今回はシーシャを開業するにあたって必要な経費や開業資金を解説します。
シーシャの開業資金で必要な5つのもの
まずはシーシャ屋を15坪程度(席数目安10)の広さで開業することを仮定して、費用に必要なものや金額の目安を解説します。
①不動産を取得する費用
まずはシーシャバーのお店自体がないと始まりません。
良さそうな物件は不動産関係のサイトやホームページにあるので、事前に調べておきましょう。
物件を取得する費用は、保証金が家賃6ヶ月分と礼金(家賃2ヶ月分)、仲介手数料(家賃1ヶ月分)、保証会社加入費(家賃1ヶ月分)がかかります。
家賃の目安が定まったら、家賃10ヶ月分(できたら1年分)ほど用意できていたら安心です。
また不人気な物件の場合は、これらの費用を交渉によって安くすることもできます。
もしも事務所仕様の物件を探す場合、シーシャバーの業務形態をオーナーに説明すれば、貸してくれる可能性があります。
店舗物件は載せていない不動産会社も多いので、事務所仕様の物件から探してみるのもアリです。
②お店の内装費用
シーシャバーのインテリアはお店の印象を左右する重要なポイントですが、物件の構造や設備の方が大切です。
内装費用は物件をそのまま借りるか、居抜きで借りるかで大きく変わります。
アレンジが効くのはテナントをスケルトンで借りる場合ですが、安く済ませるなら居抜きがおすすめです。
居抜きは元々店舗だった物件を使うので、特別な設備を揃える必要がない場合が多いです。
設備で最も重要なのは水回りで、内見するときはトイレや厨房の排水をチェックしておきましょう。
水回りがちゃんとしていれば、内装費用はほぼかかりません。
逆に事務所仕様の物件を内装工事する場合、50万円~100万円ほどは見積もっておきましょう。
③半年程度の運転資金
新しく事業を始めるときは、事業形態に関わらず運転資金を半年分ほど用意しておきましょう。
シーシャバーは基本的に1人から数人で経営しますが、いつどんなトラブルがあるかわかりません。
急な出費や売上不調時に備え、半年分は備えておくと安心です。
シーシャバーの運転資金は主に、フレーバーや器具、ドリンク類の仕入れ代、自分を含む従業員の給与、物件の家賃や光熱費、広告宣伝費などです。
給与や家賃などの固定費は簡単に算出できますが、仕入れ代はある程度目安をつけておきましょう。
その仕入れ代については次からの見出しで説明します。
④シーシャ台など
シーシャ台などの器具は開業に欠かせません。
店舗の広さ次第ですが、だいたい席の数と同じくらいシーシャ台があれば最低限の営業はできます。
しかし破損する可能性なども考えて、プラス2台ほどは持っておいた方が良いでしょう。
シーシャの機材はブランドやメーカーによってかなり幅が広く、1万円台の安いものでも十分シーシャを堪能できます。
最初はAmazonなどの大手で器具を揃えても良いし、海外のアリババやイーベイなどを利用すればもっと安く購入可能です。
もしも海外から器具を取り寄せたい場合は、代行業者を使うのもひとつの手です。
⑤フレーバーやお酒
シーシャ屋を開くとなったら、フレーバーやお酒などのドリンク類が必須です。
もちろん市販のものを揃えることは可能ですが、基本的には酒屋や卸業者と提携して契約すると安く抑えられます。
酒屋と提携することで、毎日届けてくれるので仕入れの手間も減ります。
開店時にグラスを贈ってくれる場合もあるため、アルコールを提供したい場合は酒屋との提携はほぼ必須です。
シーシャのフレーバーもあらかじめ卸業者から購入できるよう、タバコの販売許可を貰っておきましょう。
卸業者からフレーバーを買うのは、タバコ販売許可を取っている場合のみ有効です。
シーシャ屋の規模にもよりますが、フレーバーとお酒やドリンク類の購入費用は15万円ほどが業務開始できる目安です。
⑥求人と広告宣伝費
求人や広告宣伝費は、基本的に0でも大丈夫です。
むしろここにお金をかけても、売上は上がるどころかお店の回転が悪くなるなどのデメリットがあります。
TwitterやInstagramなどのSNSで呼びかける、知り合いに頼むなどの方法を用いれば、求人や広告宣伝費は一切かかりません。
シーシャ自体がSNSに映えるので、写真の撮り方次第でフォロワーもアルバイトもある程度集まります。
またシーシャ屋のアルバイトは人気が高い部類なので、Indeedなど無料掲載できるメディアでも応募が集まる可能性は高いです。
シーシャの開業資金の合計は?
仲介手数料 | 22.5万円 |
敷金(保証金) | 45万円〜 |
礼金(保証金の解約引き) | 22.5万円〜 |
内装工事費用 | 50万円〜100万円 |
運転資金 | 200万円 |
合 計 | 340万円〜390万円 |
シーシャの開業資金の目安を15坪程度(賃料1.5万円/坪)の店舗として算定すると、この程度の金額が必要になります。
もちろん大都会で開業する場合と地方で開業する場合とでは家賃が大きく異なるので、これより安く済む可能性は十分あります。
この費用の中でも、最も値引きできる可能性が高いのはやはり不動産費用です。
だからといって安い物件であればいいわけではないので、立地や設備など自分の求める条件をしっかり把握しておきましょう。
シーシャバーの利益率
シーシャバーは他の飲食店と比べて利益率が高く、また経営もしやすいのでビジネス未経験の人でも比較的手が出しやすいです。
まずシーシャバーはフード系の提供が少ないため、特別な技術や従業員の訓練等が必要ありません。
ウーバーイーツOKや持ち込み可能なお店が多いのはそのためです。
シーシャ自体もある程度技術や作成に時間がかかるものの、一度出してしまえばあとは炭交換以外時間を取られません。
またフレーバーは賞味期限が長いため在庫が廃棄になることも少なく、無駄もありません。
シーシャ屋はお店の経営資金の多くを占める人件費や食材費が少なくて済みます。
利益率は一般的な飲食店でも10%未満が多いですが、シーシャバーは40%を超えるのが普通なのです。
フランチャイズ契約の場合の開業資金
まだまだ一般的ではないとはいえ、全国展開しているシーシャ屋も少しずつ増えてきています。
フランチャイズによる加盟店を開業したい場合は、ひとりで開業するときよりも多くのサポートを受けられます。
物件取得や内装のアドバイスはもちろん、設備や仕入れを安価で済ませられるのが魅力です。
開業時にはいくつか申請や許可も必要になるため、そのフォローもしてくれます。
フランチャイズ契約の場合は開業資金が大幅に抑えられると言うより、スムーズに開業して経営できるアドバイスを貰えるメリットが大きいです。
シーシャの開業資金を安く抑える方法
シーシャの開業資金はだいたいわかったものの、それでも安く抑えたいものです。
開業資金を抑えるポイントは、不動産や内装などの物件周りがとくに重要です。
逆に部分的にお金をかけた方が、総合的に見て安く済む可能性もあります。
不動産資金を安く抑える
不動産費用は、少しポイントを抑えるだけでも大幅に安く済ませることができます。
まず不動産費用を抑えたいなら、居抜き物件を必ずチェックしましょう。
居抜きは元々そのテナントにあった設備がそのままになっているため、開業までの時間も資金も大幅にカットできます。
場合によってはソファやテーブルも備え付けのものが使えたり、冷蔵庫やエアコンなどもメンテナンス費用だけで済みます。
とくに設備類はあとどのくらい使えるかの見極めが重要です。
開業してすぐ故障しては修理費がかかってしまうので、それ以前のテナントでどのくらい使用されていたかも確認しましょう。
DIYで安く済ませる
内装やインテリアは、DIYすれば安く済ませることが可能です。
棚は自分で作る、内装デザインは自分で決めて塗装する、飾り付けは100円ショップなどを利用するなどDIYする方法はたくさんあります。
逆にDIYが苦手な人は、無理に挑戦する必要はありません。
むしろDIYが苦手な人ほど、内装はお金をかけてプロに任せた方が安心です。
開業サポートを利用する
シーシャが広まるに連れて、シーシャ専門の開業支援サポートも増えてきています。
こういった開業サポートを利用することで、仕入れが楽になったり経営の知識をていねいに教えてくれます。
また必要な申請や許可、内装についてもアドバイスしてくれるので、開業自体が初めてという場合はお金を払ってでもサポートを受けたほうが良いです。
無料相談を行っているサポート業者もいるので、まずは気軽に相談や問い合わせからしてみましょう。
従業員を雇う際は慎重に
お店の規模にもよりますが、シーシャ屋は基本的に店長1人のワンマン経営でも問題ありません。
もし従業員を雇うとなれば、ある程度売上が上がってきて余剰資金で最低限の給与が払えるようになってからが鉄則です。
人件費は思った以上に大きな固定費になります。
最初から従業員を雇わず、1人で経営したほうが経営に対する課題も見えて自らの戒めにもなっておすすめです。
シーシャの開業資金は余裕をもって準備しよう
シーシャ屋は利益率も高く、初心者でも経営しやすいビジネスです。
開業資金はまず余裕を持って準備しておくと、心の余裕もできて接客にも良い影響があります。
十分な資金がない場合は、事業に融資をしてくれる日本政策金融公庫に相談するのも手です。
シーシャに限らず開業は準備が大切なので、前もって情報を仕入れて資金を確保しておきましょう。