シーシャのルールや国ごとのパイプの違いなどについて解説

シーシャは日本では未だマイナーな分野ですが、中近東の人にとっては超身近なツールがあります。
国によってボトルのデザインはもちろん、吸い方や作り方にいたるまで個性があります。
この記事では、シーシャのルールやマナー、国別の文化の特徴など幅広くご紹介。
海外でもシーシャを吸ってみたい、歴史や文化を知りたい人はぜひチェックしてください。
シーシャのルールは国ごとに違う?発祥国でのルールとは?

シーシャの発祥地域は中東なので、イスラム教の影響を強く受けています。
今や世界中に広がったシーシャの文化ですが、各国の宗教などの影響によってさまざまなルールが存在します。
日本ではOKなルールでも、海外では受け入れられていないルールやマナーがあるので注意が必要です。
海外旅行や出張で中東に出向いたとき、シーシャを吸いたくなったら以下の点に気をつけましょう。
ルールやマナーを守らずにシーシャを吸えば、お店や他の客に大して失礼になることがあります。
シーシャは右手で持つ
シーシャを持つ手はどちらでもいいと思われがちですが、発祥地域の中東では右手で持つことがマナーとされています。
これはイスラム教では右手を使うことにポジティブな意味があるとされているからです。
左手を使うと不浄だからともいわれていますが、そういった意味はありません。
非ムスリムの日本人が右手でシーシャを持つよう強制されることは稀ですが、右手に優先順位があるということは知っておきましょう。
イスラム教ではよく行われる礼拝や所作、食事などもすべて右手から行います。
そのため左手でシーシャを持っていると、現地の人からすると違和感を感じてしまいます。
人の顔に煙をかけない
紙巻きタバコでも同じですが、他人の顔に煙をかけるのはマナー違反。
シーシャは香りがよく、ニコチンフリーやタールフリーのものであっても、人の顔に向かって煙を吐いてはいけません。
近年日本でも若者の間で流行っているシーシャ、カフェやバーでテンションが上って冗談のつもりで顔に煙を吐く場面も見たことがありませんか?
たとえアルコールが入ってテンションが上がっていても、中東ではこれはタブーとされる行為です。
現地でシーシャを吸う時は友達同士であっても、煙をかけ合うのはやめましょう。
タブー行為を他人同士がやっているのも、見ていて気持ちがいいものではありません。
会話よりもシーシャ
シーシャカフェやバーは、そもそもシーシャを味わうために訪れるお店です。
友達同士で来て会話が盛り上がり過ぎるのは、あまり良いものではありません。
お店の店員さんが作ってくれたシーシャなので、きちんと味わうことを忘れずに吸いましょう。
シーシャカフェやバーで会話を楽しむのはマナー違反ではありませんが、やり過ぎは禁物です。
会話はゆったり楽しむ程度にして、シーシャをしっかり味わいましょう。
国によってシーシャのパイプは異なる?
シーシャはインドを発祥とし、南アジアや中東ヨーロッパにまで広がる過程でその地域独特の文化が生まれています。
使用する道具、とくにパイプもその地方独特のものが生産されています。
ここでは中東と欧米の2つにわけで、シーシャパイプの特徴をご紹介します。
中東のシーシャパイプ(エジプシャン)
シーシャのバイブの中でも、最もポピュラーなのがエジプシャン。
「Khalil Mamoon」や「Omar Hookah」が主要ブランドで、伝統的なデザインと背の高いフォルムが特徴です。
ステムと呼ばれるトップからボトルまでを繋ぐ部分が長く、自宅用には不向きです。
お店でもよく見かけるこのタイプは、ひと目で異国情緒を感じられるシーシャパイプです。
Khalil Mamoon KM002-EP

Khalil Mamoon(ハリルマムーン)のこちらのシーシャパイプは、全長90cmのスタンダードなタイプ。
ボトルには透明感のある装飾が施され、見た目も華やかです。
Khalil Mamoon(ハリルマムーン)のシーシャパイプはすべてエジプトの職人が手作りで仕上げているのも特徴です。
ひとつひとつ個体差があるため、それも味わいとして楽しめます。
Omar Hookah Gold Stem L size

こちらはOmar Hookah(オマールフーカー)のボウルやトレイが付属するタイプのステムです。
色はゴールド一色とシンプルながら、繊細な彫刻が施された伝統的なデザインが魅力です。
欧米のシーシャパイプ
中東のシーシャパイプは、昔ながらの製法で作られたものや伝統的なルックスが多いです。
しかし欧米のシーシャパイプは、実用性が高く洗練されたものが豊富。
欧米ブランドには、現代の生活スタイルに合わせて使いやすく進化したシーシャパイプがたくさんあります。
世界的なシェアは欧米の方が勝っており、家庭用でシーシャパイプを買うならこちらがおすすめです。
SHISHABUCKS CloudMini

「SHISHABUCKS」は、カナダのトロント発祥のシーシャメーカーです。
家庭用の「Cloud mini」や持ち運び用の「Cloud microi」などコンパクトなシーシャパイプが多く、日本でも多くのお店が取り扱っています。
こちらのシーシャパイプもコンパクトな形状、洗いやすいシンプルな形、錆びにくい素材と家庭で楽しむのに超実用的です。
毎日のシーシャタイムを家庭で楽しみたい人は、要チェックなブランドです。
Hoob Hookahs “Hoob Atom C”

ロシア発のシーシャブランドである「Hoob Hookahs(フーブフーカ)」。
こちらのパイプはシーシャを嗜む人たちの健康面に配慮し、着色料を一切使わずに作っています。
すべてのパーツは分解でき、食器洗浄機などで洗うことが可能です。
煙抜けがよく、吸いやすいパイプとしても知られています。
シーシャを楽しむことができる国4選
シーシャはまだ日本では一部のカフェやバーでしか取り扱っておらず、マイナーな嗜好品ですが、海外では非常にポピュラー。
特に中東では人々の生活になじんでおり、シーシャ巡りをするために旅行する人もいるほどです。
最後に、シーシャを楽しめる国を4つに絞ってご紹介します。
①ドバイ(アラブ首長国連邦)

魅力的な観光スポットが多くあるドバイは、高級ホテルでもシーシャバーがあるほどシーシャはメジャーな存在。
シーシャカフェやバーの数は、日本と比較にならないほど多いです。
ドバイの現地の人にとっては、食後のシーシャでの一服は欠かせないものでしょう。
テラス席やバルコニーで、最高の景色を眺めながらシーシャが吸えます。
②トルコ

トルコではシーシャは「ナルギレ」と呼ばれています。
17世紀頃にはシーシャはステータスシンボルとなったほど、トルコでもシーシャはメジャーな存在です。
しかしトルコは喫煙者の割合が多く、2009年に公共の場でのシーシャの提供が禁止されたことでシーシャのお店は徐々に減りつつあります。
そのため道端でシーシャを吸う人が多いです。
シーシャバーやカフェでシーシャを嗜むのは難しくなりましたが、現地の人がいかにシーシャを日常的に楽しんでいるか、その様子を見られるのはトルコならではです。
③エジプト

エジプト含む中東地域では、街にあるほとんどのカフェでシーシャが提供されています。
エジプシャンのシーシャパイプを使ったカフェが多く、見た目はもちろん作り方や炭に至るまでエジプト独自の文化があります。
特に煙の強さは一般的なシーシャよりも強く、シーシャを吸い慣れてないとむせてしまうこともあるでしょう。
しかしシーシャ1本数百円で吸えるカフェが多く、日本と比べたらかなり安いのでチャレンジする価値はあります。
④ドイツ

ヨーロッパの中でも喫煙者が多い国がドイツです。
2007年から禁煙法が施工されましたが、タバコと代替できる嗜好品としてシーシャの人気が高まっています。
ドイツは中東からの移民も多く、シーシャカフェも豊富。
現地ドイツ人よりも旅行者や移民がシーシャを嗜んでいる店が多く、日本人でも入りやすいです。
国ごとのシーシャの違いを楽しもう!

シーシャは日本でも楽しめるものの、発祥地域や発展した地域に足を伸ばすとその地域独特の文化に触れられます。
日本とは違ったシーシャの楽しみ方ができるのも、海外でシーシャを吸う醍醐味です。
この記事を参考に、国別のシーシャの違いを知って知見を深めましょう。