妊娠中の水蒸気タバコはNG?胎児への影響や理由を解説

水蒸気タバコはフレーバー(リキッド)を加熱し蒸発した水蒸気を吸うタバコです。
器具には様々な形状があり自分でフレーバー(リキッド)を補充するタイプ、カートリッジを交換する使い切りのタイプ、フレーバー(リキッド)がなくなったらすべて捨てる使い捨て式などがあります。
フレーバー(リキッド)も多くの種類があり気分や香りで選ぶことが可能です。
火を使わないため手軽に吸えるため世界中で人気となっています。
日本で販売されているフレーバー(リキッド)にはニコチン入りが禁止されているため、ニコチンは入っていませんし、タバコ葉を使用していないため、タールも含まれていません。
妊娠中に水蒸気タバコを吸ってもかまわないのか、胎児への影響などを解説します。
妊娠中の水蒸気タバコが胎児に与える影響

水蒸気タバコは電力を使いフレーバー(リキッド)を熱し水蒸気を吸う「電子タバコ」です。
形状によっては「加熱式タバコ」と似ていますが、加熱式タバコ(iQOS・glo・Ploom TECHなど)は、タールは発生しませんがニコチンは含まれています。
水蒸気タバコにはニコチンやタールが含まれていないといわれていますが、本当に胎児に影響がないのか心配です。
不明な点が多くまだ解明されていない
水蒸気タバコはまだ歴史が浅いの現状です。
現在、安全であるかどうかまた健康被害への懸念については研究中の段階です。
水蒸気タバコのフレーバー(リキッド)の主な成分は、植物性グルセリンとプロプレングリコール、香料などで食品添加物としても使用されています。
ただし、加熱によって酸化還元した場合に危険があるのではともいわれています。
アメリカでのスクリーニングも不十分
2020年現在、アメリカで水蒸気タバコを使用した際、医学的や科学的に検査・実験されたのはまだ50%未満ですが、産婦人科の医師は10%以上が水蒸気タバコは悪影響を与えないと考えています。
とはいえ、水蒸気タバコの母体や胎児への影響はまだ継続的な研究が続けられている状態です。
現段階においては、妊娠中は水蒸気タバコを吸うのはもちろん受動喫煙も控えたほうが良いでしょう。
引用サイト:Fertil Steril. 2020 DOI: 10.1016/j.fertnstert.2020.01.031
悪影響の恐れがあるため喫煙は控えたほうが無難
水蒸気タバコは研究中ということで妊娠中の喫煙はおすすめできません。
また、加熱式タバコはタールや一酸化炭素は含まれていませんがニコチンは含まれます。
妊娠中の喫煙について胎児への影響は多くのデータがあります。
ニコチン以外にも鉛やシアン化合物が含まれているため、早産や流産、出生時の体重が軽くなる場合もあるので早期の禁煙をおすすめします。
妊娠中に水蒸気タバコを控えたほうがいい理由

身体への害は少ないと言われている水蒸気タバコですが、妊娠中は控えたほうが良いでしょう。
水蒸気タバコについてはまだ研究中や解明中で、100%安全だとはいいきれません。
①ホルムアルデヒドの検出例
水蒸気タバコの危険性ではホルムアルデヒドが検出されたことです。
ホルムアルデヒドとは粘膜を刺激し喉の痛みや咳がでたりする発がん性物質のひとつです。
水蒸気タバコのフレーバー(リキッド)にホルムアルデヒドは含まれていませんが、加熱することによりプロプレングリコールが酸化還元しホルムアルデヒドが検出されています。
また、最大出力で起動させることで、タンクが先に空焼き状態となりホルムアルデヒドが多量に検出されています。
②アレルギー反応のリスク
水蒸気タバコのフレーバー(リキッド)には、プロプレングリコールやグリセリンが含まれています。
アレスギー反応に関しては個人差がありますが、それらが胎児に影響を与えることも懸念されています。
胎児がアレルギー反応を起こすと脳へのダメージや発育に影響する場合がある可能性も。
必ずそうなるとは限りませんが、やはり100%安全だとは言い切れません。
③タバコの喫煙につながる恐れ
紙巻タバコや加熱式タバコを吸っていて妊娠したので水蒸気タバコへ移行する方もいます。
ただ、水蒸気タバコへ移行しても従来の「タバコ」とは違いますので、イライラしたり物足りないと感じまた「タバコ」へ戻ってしまうでしょう。
水蒸気タバコの安全性も100%ではありません。
妊娠中は辛いでしょうが禁煙することをおすすめします。
妊娠中の禁煙方法【おすすめ&NG行為】

紙巻タバコや加熱式タバコを吸っている方が妊娠した場合、水蒸気タバコへ移行するのはおすすめできません。
やはり禁煙するのが良いので、おすすめ及びNGの禁煙方法を解説します。
妊娠中で禁煙方法に悩んでいるかたは参考にしてください。
妊娠中のおすすめ禁煙法
タバコが胎児に与える影響は多いです。
禁煙するには禁断症状と戦うことになります。
禁断症状は3日~1週間がピークで、長くても2~3週間といわれています。
禁断症状が出たら対処法で解消してみてください。
①冷たいお茶や熱い飲み物などを飲む
タバコを吸わないと「吸いたい」という欲求がでます。
そうなった場合には冷たいものや熱い飲み物で欲求をそらしましょう。
「タバコ」への欲求が叶えられないのでイライラすると思います。
カフェインが含まれているものも妊娠中はおすすめできないので、「ノンカフェイン」のコーヒー、リラックスできるハーブティー、ミネラルが豊富な麦茶などがおすすめです。
②あめやガム、昆布などを食べる
タバコをやめられない原因のひとつに「口がさみしい」があります。
それは今までタバコを咥えるという行動に依存しているためです。
タバコが吸いたくなったら飴を舐めるのも効果的です。
昆布やガムなどは咀嚼回数が増えるため満足する可能性があります。
また、歯磨きや少しの運動でも気がまぎれるでしょう。
③妊婦さん向けの禁煙外来へ行く
どうしても禁煙が難しいかたは妊婦さん向けの禁煙外来へ行くのもよいでしょう。
ニコチン依存度をチェックし、禁煙の対処方法などをアドバイスしてくれます。
もしご主人も喫煙者であれば一緒に対処してもらえます。
妊娠中のNG禁煙法
妊娠中に喫煙するのにもNGの行為があります。
なぜNGなのかを解説しますので参考にしてください。
①ニコチンパッチやニコチンガム
禁煙補助薬としてニコチンパッチやニコチンガムがあり、それらを利用して禁煙されるかたもいますが、妊娠中は使用しないようにしましょう。
ニコチンパッチは肌に貼るタイプニコチンガムが噛むタイプです。
それぞれ喫煙できる量のニコチンを摂取でき、イライラしたり集中力がなくなったりといったニコチン依存症の症状を緩和させ喫煙へと導きます。
しかし、いずれも微量ではありますがニコチンを摂取することになります。
妊娠中の場合はこれらの使用はおすすめできません。
②禁煙フィルター
タバコのフィルターにつける「禁煙フィルター」もタバコをやめたいかたに人気です。
禁煙フィルターは、タバコを吸ったさいにニコチンをカットするものですが「ゼロ」にはなりません。
妊娠中は「ニコチンを摂取しない」のが肝心なので、これらを使用して喫煙を考えるのはやめましょう。
妊娠中の水蒸気タバコは控えよう!

水蒸気を吸う「水蒸気タバコ」は、身体に害がないと世界中で人気となっています。
しかし、まだ歴史が新しい製品なので「害」についてはまだ解明されてはいません。
妊娠中の胎児へのリスクも100%安全だと言い切れないので、控えたほうが良いでしょう。
喫煙者のかたも妊娠中はいろいろと制限が多くストレスも溜まりますが、まずは赤ちゃんを一番に考えて禁煙を頑張ってください。