シーシャ(水タバコ)の依存性やその他の害について解説

シーシャは豊富な味と香りを1~2時間かけて楽しめるうえ、爆煙を吐いているのが映えるので人気が高まっています。
しかしシーシャの楽しさがわかってくると同時に気になるのが、健康に対する害や症状です。
水タバコであるシーシャは紙巻きタバコとよく比較されますが、害があまりないという声も非常にあるという声も両方あります。
この記事ではシーシャを吸うことで発生する害を、依存性を中心に解説します。
シーシャ(水タバコ)の依存性はタバコ100本分より強い?

まずはシーシャ(水タバコ)の依存性について解説します。
シーシャと紙巻きタバコの有害性の比較については様々な意見がありますが、依存性についてはどういわれているのでしょうか。
タバコ100本分と同じくらい有害との説もありますが、その真偽について調べました。
シーシャの依存性がタバコ100本分以上という話ではない
シーシャは吸うときの煙が多く、紙巻きタバコ1本とくらべて吸い込む煙の量が100倍ほどあります。
さらに紙巻きタバコのように5分ほどでササッと吸うものではなく、喫煙時間も1~2時間ほどとかなり長いです。
しかしこれはあくまでも吸引するときの煙の量が100倍というだけ。
シーシャは煙がタバコの100倍だから依存症になる確率がタバコよりも100倍大きいというわけではありません。
またシーシャは違法薬物ではなく、法律上は紙巻きタバコと同じ扱いです。
依存性の高さと煙の量は相関性がありませんので、ここは勘違いしないようにしましょう。
シーシャに含まれるニコチンの量
タバコに含まれる有害物質の中でも、最も知られている存在がニコチンです。
吸われたニコチンは血液によって全身に運ばれ、リラックス効果をもたらしたり覚醒作用があります。
しかし毒性があり、過剰に吸うと吐き気やめまいが起こったり最悪の場合中毒症状に陥ります。
またニコチンが切れるとニコチンが欲しくなる依存性の高い成分なので、シーシャを吸うときにも十分注意が必要です。
シーシャは1回分で、紙巻きタバコ2.5本分のニコチンを含んでいます。
しかしシーシャは吸う時間が紙巻きタバコより何倍も長いうえ、ニコチンは水に溶ける性質があります。
さらにシーシャは1回で1時間ほど、1日に何回も吸うものではないのでニコチンの害は紙巻きタバコより受けにくいです。
依存性がゼロというわけではない
シーシャ含むタバコ類に見られる依存性は、ほとんどニコチンによるものです。
そのため、ニコチンの含有量が依存性を左右すると言っても過言ではありません。
シーシャは吸う時間が長く、ニコチンがフィルターである水に溶けるとはいっても、吸い過ぎればシーシャでもニコチン依存は起こります。
シーシャによるニコチン依存は紙巻きタバコより起きにくいとはいえ、ゼロになるわけではありません。
吸いすぎにはもちろん注意が必要ですが、フレーバーはニコチンフリーを選ぶのもニコチン依存を避けるポイントです。
シーシャ(水タバコ)のその他の害

シーシャによる害は、ニコチンによるものだけではありません。
依存性の害に関してはニコチンの影響が強いですが、健康面に関しては他の害もさまざまなものがあります。
ここではニコチン以外にもあるシーシャによる害について解説します。
タールによる害
タールは煙の水分とニコチン以外の成分で、様々な有害物質や発がん性物質を含んでいます。
またタールは粘着性があり、歯につくとヤニ汚れがついたりフィルターを変色させます。
シーシャで発生するタールの量は、紙巻きタバコの約25倍。
吸う時間の長さを換算してもタバコよりは多くなります。
しかし本来タールは、植物を燃やすことで発生する成分です。
シーシャトップに置いてある炭の燃焼が早かったり、フレーバーが焦げていることでタールが発生しやすくなります。
そのため、シーシャの作り方でタールの量を最小限に抑えることは可能です。
炭の燃焼温度を高くしない、焦げたシーシャフレーバーは交換することでタールの発生を抑えられます。
また勢いよく吸ったり連続して吸うと、炭が加熱しやすくなります。
シーシャは連続で吸わず、ゆっくりと落ち着いて吸うこともタール量を抑えるコツ。
タールフリーのフレーバーを使うのもおすすめです。
一酸化炭素による害
そのためフレーバーを燃焼させるシーシャはもちろん、タバコ全般にとっても避けられない有害物質です。
一酸化炭素は酸素の250倍以上も血液中のヘモグロビンと結合するうえ、水に溶けにくい性質を持っています。
酸素以上にヘモグロビンと結合しやすいということは、一酸化炭素を吸い続けていると酸素の供給が間に合わなくなることに。
一酸化炭素中毒は軽い症状だとめまいや頭痛で収まりますが、酷くなると昏睡状態になることもあります。
シーシャは水を通して吸うとはいえ、溶けにくいので炭を燃焼した煙そのものを吸っているのとほぼ同じ。
さらにシーシャは紙巻きタバコと比較して10倍ほどの一酸化炭素が発生するとの研究結果があります。
シーシャを吸っていて頭が痛くなる、クラクラする感覚を感じたら、一旦新鮮な空気を吸いに外に出ましょう。
はっきりしたことはまだわかっていない
しかしシーシャの害については、まだわからない部分が多いことも確かです。
紙巻きタバコとの比較研究は多いものの、フィルター自体が違ううえに吸う量も吸う時間も違います。
一概に紙巻きタバコより害があるかないか判断がつくほど、研究が進んでいません。
しかしシーシャにも有害物質が含まれていることは明らかです。
さらにニコチンやタールフリーのものを選んでも、加熱するため一酸化炭素は吸うことになります。
大切なのは害があることを知った上で、嗜好品として楽しむことです。
どんな嗜好品にもメリット・デメリットは必ずあるので、どちらも知っておきましょう。
シーシャ(水タバコ)をできるだけ安全に楽しむコツ

シーシャに害があることは解説しましたが、その害は工夫次第で最小限に抑えることもできます。
最後にシーシャをできるだけ安全に楽しむコツを伝授します。
吸いすぎない
シーシャによる害を防ぐには、吸いすぎないことが最も大切です。
ニコチンやタールフリーのフレーバーを愛用していても、副流煙でニコチンやタールを吸ってしまう可能性は十分あります。
そして吸いすぎによって一酸化炭素中毒が起こると、酸欠状態に陥ります。
こちらも吸いすぎないことで防げるので、一気に勢いよく吸わず、吸うタイミングをしっかり置いて吸いましょう。
シーシャの適切な吸う回数は未だわかっていませんが、多くても週に2~3回ほどにしておくのが良いです。
シーシャは一回あたり2~3,000円かかるので、あまりにハマってハシゴするようになると金銭的にも危うい事態になりかねません。
煙を吸う間隔を十分に取る
シーシャを吸い始めるときは特に吸いすぎに注意が必要。
美味しいフレーバーや香り、爆煙が出るのが楽しくなると連続で吸いたくなるからです。
煙を連続で吸うと炭の燃焼が加速して一酸化炭素が発生しやすくなり、酸欠状態に陥りやすくなります。
そのため、シーシャを吸う時は休み休み吸うのが安全に楽しむコツ。
シーシャを一回吸ったらドリンクを口にしたり、ぼーっとリラックスしたりして適度に休憩しましょう。
めまいや頭痛を感じたときの対処法
めまいや頭痛を感じた時は、軽い一酸化炭素中毒を起こしている証拠です。
一酸化炭素中毒を起こさないためには、吸いすぎはもちろん普段の心がけで予防することが大切。
空腹状態でシーシャを吸うと有害物質が体内を回りやすくなるため、事前に何か食べておきましょう。
持ち込みOKのお店も多いので、お菓子やおつまみを食べながらでも大丈夫です。
また睡眠不足や疲労でヘトヘトなときは、それだけで酸素不足な体になっています。
疲れているときはシーシャを吸いに行かず、健康回復に専念しましょう。
もしめまいや頭痛を感じた時は、外の新鮮な空気を吸うのが最適。
脱水症状から酸欠になることもあるので、水やスポーツドリンクで水分補給するのもおすすめです。
シーシャの吸い過ぎによる依存性に注意して楽しもう!

シーシャは本来健康にいいものではありません。
しかし多彩なフレーバーと香り、シーシャカフェの雰囲気を感じながら吸う楽しみはシーシャでしか味わえません。
シーシャは嗜好品だからこそ、メリットとデメリットをしっかり理解したうえで楽しみましょう。