シーシャは肺に入れるべき?入れないべき?
シーシャ(水タバコ)はタバコの一種ですが、従来のタバコとは楽しみ方や吸い方が違います。
喫煙者がタバコと同じように吸ってもシーシャ(水タバコ)をうまく吸えない場合もあるでしょう。
また、初心者や非喫煙者だと「煙を吸う」ということに慣れていないため、むせたり喉がイガイガしたりします。
さらにシーシャ(水タバコ)の煙を肺に入れて影響がないのかも心配です。
シーシャ(水タバコ)の煙を肺に入れる場合の身体に及ぼす影響や味わいを解説します。
肺に入れる場合に影響の少ない吸い方も解説しますので、参考にしてください。
シーシャを肺に入れると身体に影響を及ぼす?

シーシャは「水タバコ」といい従来のタバコと同じ扱いをされています。
タバコには身体に害を与える成分が含まれているのをご存じでしょう。
シーシャ(水タバコ)は、紙巻タバコに比べると少ないといわれていますが、吸い過ぎると身体に影響があります。
シーシャ(水タバコ)を吸うことで身体に影響を与える害について解説します。
影響①ニコチン依存
ニコチンはタバコが成長するときに葉に蓄積される化学物質で毒物に指定されている猛毒です。
ナス科の植物が昆虫に食べられないように生合成する天然の成分ですが、人の身体への影響は「依存性」の高さです。
ニコチンを体内に取り入れると血管を通しすぐに全身へといきわたり、脳に影響を与えます。
脳では快楽に関わる物質であるドーパミンが放出されるため、強い快感を感じます。
また、脳ではさまざまな物質を分泌していますが、常時ニコチンを摂取していると分泌そのものをニコチンに任せてしまい、自身で分泌しなくなっていきます。
喫煙でニコチンを取り入れないくなると快楽を感じなくなり、物質の分泌が減ったりと様々な不快感を与える症状がでるでしょう。
それらの症状を解消するため、さらにニコチンを取り入れるよう喫煙を繰り返し、ニコチン依存症になります。
影響②がんになるリスク
タバコの煙にはおよそ200種類が毒物で、60~70種類が発がん性物質といわれています。
特に煙から一酸化炭素やガス成分を除いた「タール」に多く含まれています。
タールはネバネバとした粘着性の高い物質で、壁紙や歯などを変色させる「ヤニ」のことです。
粘着性があるため、肺や喉に長期間にわたり溜まっていき、身体に影響をあたえます。
鼻腔・副鼻腔がん、口腔・咽頭がん、食道がん、肺がん、胃がんなど、さまざまながんになるリスクが高くなるでしょう。
影響③酸欠のリスク
通常だと酸素は血液中のヘモグロビンと結びついて全身に運ばれます。
炭素が燃えるさいに酸素が不足していると不完全燃焼を起こし一酸化炭素となりますが、一酸化炭素は酸素よりもヘモグロビンと結びつきやすく、酸素が全身に運ばれず一酸化炭素中毒となり酸欠をおこします。
ただシーシャ(水タバコ)の場合は、主に吸い過ぎが原因の場合もあります。
シーシャ(水タバコ)ばかりを吸っていて、新鮮な空気を吸わずにいると酸素を取り入れることができず、酸欠となってしまうでしょう。
影響④心筋梗塞や脳梗塞のリスク
心筋梗塞や脳梗塞は運動不足や食事といった生活習慣も関係していますが、タバコも危険分子といわれています。
タバコは悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増加させ、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を減らしたり、高血圧になる作用もあり、それらが心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるでしょう。
一酸化炭素により酸素が足りない状態が続くと、血管の動脈硬化を促進します。
冠動脈の動脈硬化が進むと心臓に酸素や栄養がいきわたらないため、狭心症になるリスクも高くなります。
参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙」
シーシャは肺に入れるべき?入れないべき?

タバコが身体に及ぼす影響を解説しました。
シーシャ(水タバコ)は紙巻タバコと比べると、ニコチンやタールの量は少ないといわれています。
ただ「タバコ葉」を使用しているため、害はゼロではありません。
シーシャ(水タバコ)を吸うさいには気を付けていても多少の煙は肺に入るでしょう。
シーシャ本来の味わいを楽しめる
シーシャ(水タバコ)の煙を肺にいれるべきか入れないべきかですが、シーシャ(水タバコ)の煙は紙巻タバコと比べると軽いため、吸うと自動的に肺に入るでしょう。
シーシャ(水タバコ)は煙を口に含み吐き出しても、味や香りを楽しむことは可能です。
しかし、シーシャ(水タバコ)本来の香りや味わいと楽しむためには、肺に入れるのがおすすめです。
まず、同じ強さで(水がブクブクと鳴るくらい)1~2秒ほど吸い、肺に入れます。
肺に入れたらすぐに口を開けて「ボワーっ」と吐き出すと、シーシャ(水タバコ)本来の香りや味わいを楽しめるでしょう。
シーシャ(水タバコ)は、時間と強さで違った味わいになります。
慣れてきたら試してみてください。
初心者はむせることも
初心者は肺に入れるとむせる場合があります。
その場合は「肺に入れる」というよりお腹まで入れるとイメージするとよいでしょう。
また、煙を吐くときにも注意が必要です。
口をすぼめて吐くと煙でむせてしまいます。
煙は口を大きく開けて身体にまとわりつかせるように「ボワーっ」と吐き出しましょう。
健康を損なうリスク
タバコの煙は肺に入れると血液に取り込まれ全身へと運ばれます。
シーシャ(水タバコ)のフレーバーは、ニコチンやタールが含まれてはいますが、製造過程で水を使用し、また煙は水を通して吸うため紙巻タバコと比べると微量だといわれていますが、ゼロではありません。
取り込まれた物質は上記のような健康被害を起こす可能性があります。
シーシャ(水タバコ)も吸い過ぎると健康を損なうリスクがあるでしょう。
シーシャを肺に入れるときに影響が少ない吸い方

シーシャ(水タバコ)の煙を肺に入れると本来の香りや味わいを楽しめます。
ただ、健康被害もゼロではないため、心配になるかたも多いでしょう。
シーシャ(水タバコ)の煙を肺に入れてもリスクの少ない吸い方を解説します。
肺に入れたらすぐに吐き出す
シーシャ(水タバコ)は煙を肺に入れて吐き出すことで香りや味わいを楽しめます。
「煙を吐き出す」のがポイントなので、紙巻タバコのように肺に煙をためる必要はありません。
普段の呼吸を少しだけ意識して吸うとすぐに「プクプク」と水の音がします。
そのまま煙を浅く吸って肺に入れると呼吸の要領ですぐに口を大きく開けて吐きだしましょう。
「煙が肺に入るとすぐ吐き出す」のがポイントです。
ノンタール・ニコチンフリーフレーバーを試す
それでも、少しでも肺にニコチンやタールを入れるのは抵抗があるかたもいます。
そういったかたは、ノンタールやニコチンフリーのフレーバーがおすすめです。
ノンタールやニコチンフリーのフレーバーは「タバコ葉」を使用せず、サトウキビやフルーツ、茶葉などから作られています。
そのため、ニコチンやタールが含まれることはありません。
ノンタールやニコチンフリーのフレーバーは、煙が軽くライトな口当たりが特徴です。
シーシャを肺に入れるときは注意しよう

シーシャ(水タバコ)のフレーバーは、製造過程で水を使用し器具内で煙が水を通るため、ニコチンが少なくなり、非喫煙者でもほとんど感じないといわれています。
ただし、敏感なかたはえぐみを感じますし、身体にまったく害がないというわけではありません。
シーシャ(水タバコ)は肺に入れることで吐き出しやすく、香りや味わいを楽しめますが、心配なかたは肺に入れるのは注意しましょう。
また、ノンタールやニコチンフリーのフレーバーは、初心者や非喫煙者にも吸いやすく、タバコ葉を使用したフレーバーと同じように、シーシャ(水タバコ)を楽しめるのでおすすめです。
自分に合ったフレーバーや吸い方でシーシャ(水タバコ)を味わってください。