シーシャ(水タバコ)の4大有害成分についてわかりやすく解説

シーシャ(水タバコ)は紙巻タバコのように煙を吸いますが、紙巻タバコが肺に煙をしっかり入れて吐き出すのに対しシーシャ(水タバコ)は、肺に入れるというより口に含んで煙の香りを楽しみます。
同じ「タバコ」でもシーシャ(水タバコ)と紙巻タバコは違うのですが、シーシャ(水タバコ)のフレーバーには「タバコ葉」が使用されているため、紙巻タバコと同様の有害成分が含まれています。
シーシャ(水タバコ)に含まれている4大有害成分をわかりやすく解説しますので、シーシャ(水タバコ)に興味はあるけれど健康被害が心配…という方は参考にしてください。
シーシャ(水タバコ)に含まれる4大有害成分とは?
タバコの煙に含まれる有害成分が、自分自身だけでなく非喫煙者の方にも影響するといわれています。
シーシャ(水タバコ)はフレーバーの種類がとても多く、それぞれの煙の香りを楽しむものなので、吸っているときに大量の煙を体にまとわせます。
煙の量が多いため心配になるかたもいるでしょう。
シーシャ(水タバコ)の主なフレーバーはタバコ葉を使用しているため、紙巻タバコと同じ有害成分が含まれています。
シーシャのフレーバーの原材料
シーシャ(水タバコ)のフレーバーの原料は、タバコ葉・糖蜜・グリセリンにフルーツや食品のエキスを加え香り豊かになるように作られています。
シーシャ(水タバコ)を吸うと甘く感じますが、それが糖蜜(シロップの場合も)で、味や風味は食品エキスやフルーツなどです。
グリセリンが含まれているのは、タバコ葉を湿らせるのとより香りをだすためで、シーシャ(水タバコ)の煙はグリセリンが大半です。
ただしシーシャ(水タバコ)にはノンニコチン、ノンタールのフレーバーもあります。
それらは、タバコ葉を使用せずサトウキビやフルーツの果肉を利用しています。
有害成分①:ニコチン
ニコチンはアルカロイドの一種で、毒物に指定されている化学物質です。
タバコが成長するときに昆虫に食べられないようにと生成されます。
昆虫を避けるために生成されるニコチンはナス科の植物、トマトやピーマン、ジャガイモなどにも微量に含まれています。
高い依存性があるのも特徴です。
有害成分②:タール
「ヤニ」と言われるタールは、タバコの煙からガス成分や一酸化炭素を除いた粒子状成分です。
タバコの煙には多くの物質が含まれていますが、それらが不完全燃焼することで化合物が発生します。
上記のニコチンもそのひとつでタール内に含まれています。
タールには発がん性物質が多く含まれているため健康被害が起きるでしょう。
有害成分③:一酸化炭素
炭素が燃焼するときに酸素不足だと一酸化炭素が発生します。
タバコだけでなく湯沸かし器や練炭などで発生し中毒になるのをご存じでしょう。
それらと同様の一酸化炭素がタバコの煙内に1~3%含まれていると言われています。
依存症になると慢性的な酸素欠乏症になる可能性が高いです。
有害成分④:アクロレイン
アクロレインとは食品などに含まれている脂質が熱分解するときに生成される物質です。
刺激臭があり有毒で、涙が出たり吸い込むと気管支炎を起こす場合もあります。
揚げ物や焼き物、飲酒、排気ガス、タバコの煙など発生源は様々で老化の原因になるとも言われています。
シーシャ(水タバコ)はグリセリンや糖蜜を使用しているため熱分解で発生する可能性がありますが、どの程度アクロレインが含まれているのかは、はっきりとわかってはいません。
タバコと比較したシーシャ(水タバコ)の健康への影響
シーシャ(水タバコ)のフレーバーに含まれる有害物質とはどういうものなのかを解説しました。
ここからはそれらの有害物質が健康にどのように影響するのかを、紙巻タバコと比較して解説します。
ニコチンによる影響
タバコを吸い込んだときの煙にはニコチンが0.28%含まれています。
ニコチンはタバコを吸うと血液により全身へと広がり、精神の覚醒や筋肉を緩ませますがそのさいに脳を刺激し快感をもたらせます。
タバコを吸うことにより脳が快感を得るため、血液中のニコチン濃度が減るとまたニコチンを取り入れたくなり、次々と吸い続けることになります。
それがニコチン依存症です。
ニコチン依存症は麻薬に匹敵すると言われているほどです。
シーシャ(水タバコ)はフレーバーを作るさいに水を通したり、吸うさいにも煙は水を通ります。
ニコチンは水溶性なため、吸い込む含有量については紙巻タバコに比べると少ないと言われています。
例えば、あるフレーバーの重量とニコチン含有量では、一番多いフレーバーを10g使用すると仮定して0.0124%のニコチン量です。
紙巻タバコのニコチン含有量が少ないものでも0.1mgなため、比較するとシーシャ(水タバコ)のニコチン含有量のほうがやはり少ないと言えるでしょう。
タールによる影響
タールは健康な細胞をがん細胞へと変化させる発がん性物質が、およそ70種類含まれているとされています。
肺がんをはじめ、喉頭がん、食堂がん、胃がん、膵臓がんなど多くのがんとの因果関係が推定されるといわれています。
紙巻タバコとシーシャ(水タバコ)では、吸い方は数時間などが違うため一概にはいえませんが、シーシャ(水タバコ)のほうがタール量は多いのではといわれています。
タールにも水溶性がありますが、現在タールの含有量を分析するのは紙巻タバコ用なので、測定が難しいのが現状です。
シーシャ(水タバコ)でタールをなるべく吸わないようにするためには、フレーバーを焦がさず火力を調節しながら水蒸気だけを吸うとタールは最小限に抑えられるでしょう。
一酸化炭素による影響
一酸化炭素は無味無臭で気づかずに吸い続けると、吐き気や頭痛、意識がなくなる場合もある危険な気体です。
一酸化炭素は酸素に比べると200倍以上ヘモグロビンと結びつきやすく、ヘモグロビンが酸素の代わりに一酸化炭素を全身に運んでしまい、酸素不足になります。
タバコを吸うかたは、酸素欠乏症に陥っている可能性もあります。
酸素欠乏症になると赤血球が増え、動脈硬化を促進するといわれているので注意が必要です。
シーシャ(水タバコ)を吸っていて、なんだかクラクラしたり頭痛くなったりしたら酸素不足の可能性があります。
そうなった場合は、慌てずに吸うのをやめて休息をとり、外にでて新鮮な空気を吸いましょう。
とくに自宅でシーシャ(水タバコ)を楽しんでいるかたは、換気に注意してください。
アクロレインによる影響
アクロレインは食品の脂質などが分解してできる物質ですが、他にもタバコの煙や排気ガスからも発生します。
また、体内でも細胞が酸化ストレスにさらされると発生するといわれ、普通に生活していてもすべてを排除することが難しい物質です。
アクロレインは紙巻タバコより、液体「リキッド」を加熱して蒸気を吸う、シーシャ(水タバコ)に似た電子タバコに含まると言われています。
電子タバコとシーシャ(水タバコ)はどちらもグリセリンを使用します。
アクロレインに関してはグリセリンから発生するといわれていますが、まだ検出が難しく解析が進んでいないのが現状です。
シーシャ(水タバコ)は適度に楽しむのが一番!

シーシャ(水タバコ)は歴史ある嗜好品です。
リラックスしながら時間をかけてよい香りに包まれ至福の時間を楽しむことができます。
ただし、何事も「すぎる」のはよくありません。
シーシャ(水タバコ)のタバコ葉を使用しているフレーバーには有害物質が含まれていますが、適度に楽しむことでストレス発散にもなるでしょう。
シーシャ(水タバコ)のフレーバーにはニコチンフリーのタイプもあります。
どうしても心配なかたはそういったフレーバーを使用するのがおすすめです。