オガ炭の特徴やメリット・デメリットなどを詳しく解説
シーシャを吸う際にはフレーバーを加熱するための「炭」が必須です。
一般的には点火しやすく無味無臭、低温でも燃焼することが可能で、かつ、燃焼時間が長いココナッツ炭が使われています。
ただし、近年ではシーシャ店や自宅でオガ炭を使用する方も増えてきています。
そもそも「オガ炭」とはなにか、備長炭との違いやメリット・デメリットなどを解説しますので、参考にしてください。
オガ炭とは?
一言で「炭」といっても、備長炭や成型炭、木炭、黒炭など多くの種類があります。
中でも「オガ炭」とはどのようなものなのか、その特徴をメリット・デメリットとともに解説します。
おがくずから作られるエコな木炭
オガ炭とはオガクズを原料として製造されているエコな木炭です。
原木や丸太を板や角材に加工したり、のこぎりで切ったりすると細かい木屑がでます。
それがオガクズです。
オガクズを太さ5cm程度、長さ30~50cm程度の円形及び六角形に圧縮成形したものをオガライトと呼びます。
そのオガライトを木炭化させたものがオガ炭です。
真ん中が中空になっているのは、オガライトを熱圧縮すると高温高圧のガスが発生し危険なためガス抜き用です。
使いやすさとコスパの良さがウリ
もともと木屑を利用しているため、オガ炭はコスパの良さが特徴です。
備長炭と比べると少し火力や燃焼時間は劣りますが、価格を考慮するとお得だと言えるでしょう。
もちろん、炭なので遠赤外線効果で食材もじっくりと中から火を通します。
備長炭より着火しやすく、燃焼時間も半日程度はもつでしょう。
真ん中が空洞になっているため、手で折るのも簡単です。
好みのサイズで使用できるのも特徴です。
硬いオガ炭とやわらかめのオガ炭がある
オガクズをオガライトに成型する際の圧縮の仕方により、しっかりと詰まっている硬めのオガ炭とそれよりも緩めに圧縮された柔らかなオガ炭があります。
硬いオガ炭の場合は、着火はしにくいのですが燃焼時間は長めです。
柔らかなオガ炭の場合は、着火はしやすいのですが燃焼時間が短めになります。
他に大きな違いはありません。
使いたいシチュエーションにより使い分けるのが良いでしょう。
一般的な木炭のように爆ぜることがなく安全
備長炭などを火に入れると爆ぜる場合があります。
爆ぜた炭で火傷や怪我をされた方も多いのではないでしょうか。
オガ炭の場合は火に入れても爆ぜることはほぼありません。
他の木炭と比べると安全に使用できるでしょう。
灰の量が少ないのも特徴
炭を使うと後片付けの灰の始末が大変ですが、オガ炭は比較的は灰の量が少ないのも特徴です。
燃焼して灰が少ないということは、燃焼している他の炭に灰がかぶる量も少ないです。
そのため火力が安定しやすくなります。
オガ炭のメリット・デメリット一覧
メリット | デメリット |
・エコでコスパが良い ・火力が高い ・灰の量が少ない | ・適当なサイズに切る必要がある ・火力調節が難しい ・炭の臭いがする |
オガ炭のメリット
シーシャのフレーバーを燃焼させるためにオガ炭を使う場合のメリットを解説します。
コスパが良い
オガ炭はオガクズを利用しているため、低価格です。
購入は数十キロ単位になりますが、10キロ2,000円~販売しています。
ココナッツ炭の場合だと1キロ1,500円程度なので、圧倒的にコスパは良いでしょう。
外国産になるとかなり安くなりますが、脆かったり割れやすかったりするため、購入の際は国産を選ぶのがおすすめです。
火力高めで火持ちも良い
オガ炭は備長炭に近い火力があります。
また、火持ちが良いのも特徴です。
硬めのオガ炭は火がつきにくいので、柔らかめを使用すると良いでしょう。
出る灰の量が少ない
オガ炭は出る灰の量が少ないです。
ただし、これは使用している原料によって違いがでます。
外国産のオガ炭は原料を選定していないため、灰の量も多くなるでしょう。
できるだけ灰の量を減らしたいのであれば、ヒノキの皮を使っていない国産の富士オガ炭がおすすめです。
10キロ3,700円~となりますが、それでもココナッツ炭よりコスパは良いです。
オガ炭のデメリット
オガ炭はコスパが良く火持ちの良さがメリットですが、シーシャを吸う際に使用するにはやはりデメリットもあります。
オガ炭を使うデメリットを解説します。
大きさがバラバラで整える必要がある
オガ炭は1本1本が長く、バラバラです。
シーシャで使用されているココナッツ炭の場合、一つが2.5cm角と揃っています。
手で折れるオガ炭ですが、小さくするためにはノミやペンチで割る必要があります。
少し手間がかかるのはデメリットでしょう。
多少臭いがする
木炭を燃やすと炭独特の臭いがします。
特に外国産は臭いがキツいと言われています。
シーシャはフレーバーの香りも楽しむものです。
炭の臭いがフレーバーの香りに混じるのはデメリットになるでしょう。
火力の調整には慣れが必要
オガ炭は適切なサイズに自分で割る必要があります。
しかし、ココナッツ炭のようになかなか一定の大きさに割るのは難しいでしょう。
また、柔らかめのオガ炭は着火しやすいのですが、火力の強弱の調整も慣れが必要です。
何度も繰り返し温度調節の感覚をつかむのは少し時間がかかります。
オガ炭と備長炭の違いとは?
オガ炭の特徴やシーシャを吸う際のメリット・デメリットを解説しました。
では、よく耳にする備長炭とはどういったものでしょう。
炭には「白炭」と「黒炭」があります。
備長炭は白炭です。
白炭とは、窯で炭化させた木炭を、最終工程で窯を開け空気を送り込み高温にし、一気に焼き上げて炭の不純物を焼き切ります。
その後、炭を出し灰と砂をかけて消火すると、炭の表面が白っぽくなり、とても硬いです。
白炭でもウバメガシ(カシ類を含む)を使用したものを厳密には備長炭と呼びますが、近年では硬い木を原料とした炭も備長炭と言われて「ラオス備長炭」「インドネシア備長炭」として販売されています。
硬く燃焼時間が長いという特徴が備長炭に似ているため、オガライトを高温で焼いたものも「オガ備長炭」として流通しています。
備長炭は高い火力が持続するが爆ぜやすい
備長炭はとても硬いため、着火に少し時間がかかりますが、火がついて安定すると高い火力が長時間続きます。
また、うちわ等で火力の調節も容易なのが特徴です。
炎があまり出ないので煙も少なく、嫌なニオイもありません。
ただし、急激に熱すると爆ぜる可能性があります。
扱うには注意が必要です。
備長炭は値段が高い
備長炭は炭化が終わった最終工程で窯を開け不純物を焼き切ったら、高温の炭を出し灰や砂をかけて消火しますが、それには時間がかかります。
また、不純物を焼き切って取り出す際のタイミングがとても難しいです。
早く出してしまうと樹皮などが焼けていませんし、長く置くと木そのものが焼けてしまいます。
特に高い品質の備長炭を作るには、熟練の職人の技術が必要です。
ウバメガシの原木を伐採し、窯に入れるまでも手間暇がかかるため、備長炭は高価になっています。
オガ炭を使うならデメリットをしっかり確認しておこう
オガ炭の特徴やシーシャで使用する際のメリット・デメリットを解説しました。
オガ炭は安価でコスパや火持ちの良さが魅力です。
自宅で使うときには、灰の少なさもメリットになるでしょう。
ただ、炭を適切なサイズに割る必要や、火力の調節が難しいかもしれません。
オガ炭を使う場合はメリットだけでなく、デメリットも参考にしてください。